いほり看板

Chef&Okami_Hew



ホームページのこと

ブログには、休業のお知らせ等以外の記事を暫く書いておりませんでした。理由の1つは、ホームページを手直ししていたためです。

新型コロナウィルスのこと

以前からパソコンでインターネットラジオをつけっぱなしにして、BBCの放送を聞いています。1月末から2月頃、海外の状況も急変していました。3月末に、親戚の医療従事者(ダイヤモンド・プリンセス号に派遣されていた)が家族宛に伝えた情報などを転送してもらい、国内の状況も新聞やニュースなどで把握しているよりも緊迫していると認識しました。営業を続けることにより、もう若くはない自分自身やお客様に感染が広がり迷惑をかける可能性を考慮して4月1日より休業することを決めました。今でも、店には毎日30分ほどかけて自転車で通っていますが、今後の状況が、いつどのようになるのかは想像もつきません。

ホームページの作成

皮肉なことに、休業により時間が出来たためホームページの手直しを加速することが出来ました。

当店は、2014年に開業しました。開業して間もなく、恩師が来店して下さってホームページを作ることを勧めて下さいました。恩師の教え子に頼めば、直ぐ出来ると言って下さったのですが、自分で作ろうと決めました。その方が、後々のメンテナンスを自分で出来るからと思ったからです。もちろん専門の業者に依頼することも可能ですが、頭の体操も兼ねてHTML等の入門書を買い、勉強を始めて約1年、2016年にホームページを公開しました。その後、ブログの部分を付け足す準備をしました。その際、HTMLで記述したホームページをベースに、WordPressというソフトを使うことにして入門書を何冊か読み、2017年3月にブログを開始しました。更に1年かかったことになります。ブログの追加以外は、外見上は大きな変化はなかったと思います。

ホームページのSSL化

いつ頃からか、当ホームページを表示すると、Google Chromeの場合は「保護されていない通信」、iPhone等のSafariの場合は「安全ではありません」、というメッセージが現れることに気づきました。調べてみると、これらの警告は、サイトが常時SSL化(=通信の暗号化)をしていない場合に表示される、ということがわかりました。SSL化するためには、結局サーバーを変えてホームページの引っ越しをする必要があることがわかりました。

2019年10月に新規にドメインを取得、サーバーを変えてWordPressで作ったホームページの引っ越しを開始しました。インターネットで調べて、情報を取得し、引っ越しをしようと色々試みたのですがどれも旨くいきませんでした。

結局、新しいサーバー上にWordPressを新規インストールした後、古いサーバー上のデータを手作業で少しずつ移動することで引っ越しを完了しました。つい数週間前のことですので、半年近くかかってしまったことになります。5年ほど前にホームページを作った時に勉強したことは、殆ど忘れておりました。もう一度当時勉強した本を読み直す羽目になりました。

SSL化する理由

何故SSL化(=通信の暗号化)が必要かについて調べてみました。暗号化していない場合は、通信している個人情報などが、第三者に漏れる可能性があるということです。このサイトでは商品を売っておりませんが、通販などの場合は、クレジットカード番号等の情報を入力した場合に、悪意のある第三者にその情報が漏れることがあり得るということです。当ホームページは個人情報として、一番下の「お問い合わせ」という所で、メールアドレスの入力をして頂いております。クレジットカード番号の場合と違って、直ぐに金銭的な被害に遭うことは少ないと思いますが、例えば迷惑メールの原因には絶対ならないという保証はありません。

ホームページのurlの最初の部分がhttp://で始まるものはSSL化されておらず、https://で始まるものはSSL化されています。

SSL化が必要になったきっかけは、2013年6月エドワード・スノーデンによって、NSA(米国国家安全保障局)とCGHQ(英国政府通信本部)による国家レベルの広範囲な盗聴行為が明らかにされたことです。インターネットの通信に対して、盗聴や改ざんの仕掛けが設置されたことがスノーデンの資料によって公開されました。

スノーデンの著書

「スノーデン 独白 消せない記録」(河出書房新社 山形浩生訳 2019年11月 初版 ISBN978-4-309-22786-3)

(原著: PERMANENT RECORDS Edward Snowden Metropolitan Books 2019 ISBN978-1250237231)

の364頁に、次のような記述があります。

「ぼくの開示に対する技術資本家たちの反応は即座で強力なものであり、またもや極度の危険が意外な同志を生むことが実証された。文書で明らかになったNSAは、意図的に自分から隠されている情報すべてをなんであれ集めようと決意するあまり、インターネットの基本暗号化プロトコルですら踏みにじろうとしていた――それにより市民の金銭情報や医療情報などを危険に曝し、その過程で各種の取扱注意データをユーザが信託してくれないと成立しない事業に被害を及ぼしていたのだ。これに対し、アップル社はiPhoneやiPadに強力なデフォルト暗号化を採用し、グーグル社もまたAndroid製品やChromebookでそれに追随した。でも最も重要な民間部門の変化は、世界中の企業がウェブサイトのプラットフォームを切り替え、http(ハイパーテキスト転送プロトコル)を暗号化されたhttps(sはセキュリティを意味する)で置きかえるようになったことかもしれない。これは第三者がウェブトラフィックを傍受できないようにする。二〇一六年は技術史上画期的で、インターネットの発明以来、暗号化されたウェブトラフィックが、暗号化されないものを上回った初めての年となった。」

これからもSSL化は進むと思われます。結果として個人情報が第三者に漏洩することを防ぐことができるからです。

個人情報の保護について

当サイトのSSL化に際して、色々な情報を調べてみました。個人情報については、通信の暗号化により漏洩の危険性を下げることが出来るようになるのですけれど、個人情報の保護という観点では、もう少し微妙な問題があるように思います。

GAFA(Google, Amazon, Facebook, Apple)という巨大IT企業などに対して、インターネットを使う我々が、自ら提供している個人情報があるからです。これについては、別途書いてみたいと考えています。

思い出すことなど

私が初めてコンピュータを使ったのは、学生時代の1970年代です。Fortranというプログラミング言語で数値計算をするのが目的でした。パソコンは当然ありません。メインフレームという大型のコンピュータのCPUを、複数の利用者が時間を分割して使用するTSS(time sharing system)というシステムで使っていました。プログラムは、パンチカードと呼ばれる厚めの紙に、1枚1行分の情報を穴を開けることにより記録して保存します。入力ミスがあるとそのパンチカードは使えないので廃棄、別のパンチカードに改めて入力しなおします。今なら、画面上で簡単に修正できますので、入力はあの頃に比べれば楽になっています。Fortranは、その後も専攻していた物理学で数値計算をするために使いましたが、プログラミングは余り好きではありませんでした。1文字でも間違うと、プログラムが動かず、その原因を突き止めるためのデバッグという作業が苦手でした。

今回ホームページを作るために、HTMLとCSSを勉強したのですが、プログラミングと似たような作業だと感じました。ホームページの見かけを、思い通りにするのが難しいのです。

会社の仕事でパソコンを使い始めたのは、1980年代の後半です。個人的にパソコンを購入したのは1990年頃だったと思います。当時は、インターネットを個人が使う時代ではなく、その代わりに電話回線を使うパソコン通信というのがありました。

アップルが、初代のiPhoneを発売したのが2007年です。私が携帯電話(いわゆるガラケー)を始めて持ったのは1998年、スマートフォンを持ったのは2018年です。若い人は、スマートフォンは殆どの人が持つ時代になりました。現在は、インターネットの情報を検索する端末としては、パソコンよりもスマートフォンの方が多いようです。当サイトを作った5年ほど前は、パソコンの方が多かったと思います。Googleは、文字サイズをスマートフォンでも読みやすいサイズにするよう推奨しています。今回のホームページの手直しで、パソコンとスマートフォンで外観を変えました。レスポンシブデザインと言います。たった数年で、時代が変わりました。ついて行くのは、私のような年代の者にとっては大変です。

これからのこと

新聞、テレビ、雑誌等のメディアは、大きく変化しつつあります。私の息子などは、新聞は読んでいません。代わりに、スマートフォンなどからの情報に日常的に接していて、SNS(Facebook、LINE等)が当たり前になっています。

ホームページの手直しをするにあたって、初めてサイトを構築した時に参考にした本を読み直し、新たに最近の参考書も何冊か購入して読んでみました。ほんの数年前と現在の比較だけでも、状況の変化は感じ取れました。このサイトを自分で作ることを通じて、インターネットというものについて考える機会ができました。便利で役に立つとはわかっていても、個人情報の観点からは不安も感じます。

当サイトは、アクセスのページのおかげで初めて来られるお客様が迷わず来られるためには役に立っているようです。残念ながら集客という意味では殆ど効果がない、というのが実情です。それでもせっかく作ったホームページですから、ブログで情報を発信するだけでもいい、と思っています。

新型コロナウィルスが収束するには、まだまだ時間がかかりそうです。ワクチンの開発には1年かかる、と聞きました。若い人でも油断はできません。症状が出ていなくても、肺炎の病状はかなり悪化している場合があるようです。(下記の記事を参考にして下さい。)

東洋経済ONLINE:

コロナ「突然重症化した人」の驚くべき共通点

New York Times:

The Infection That’s Silently Killing Coronavirus Patients

リスクに対しては、最悪の状況を考えておくのが鉄則です。新型コロナウィルスで死なないように、そしてこの経済的な危機を生き抜きたい、と思います。